北野武「超思考」/夢を売るバカ、探すバカ!全内容に共感のみの良書

北野武 超思考本・雑誌・写真集
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北野武さんの著書「超思考」を久しぶりに読み直したのですが、これまた何度読んでも“共感のみ”しか生まれない、数少ない良書ですね。

北野武 超思考

1、2年前に、友人とお茶した時に教えてもらったこの本。当時読んだ時もそうでしたが、今読んでも書いてあること全てが腑に落ちるというか、本当に共感しか生まれないこの本。

(もちろん、感じ方には個人差はあると思いますが。)

日本全体のことから、医療、死刑、仕事や芸術、本音、師弟関係などなど、内容は幅広く取り上げられていますが、主観と客観の両方の視点から現状をバッサリ。

目次は次のようになっています。

第一考 日本総国民思考停止
第二考 医は仁術か、商売か
第三考 死刑の是非。生死の価値
第四考 そのハンバーガーは旨いか?
第五考 暗闇の老後をどう走り抜けるか
第六考 夢を売るバカ、探すバカ
第七考 芸術は麻薬だ
第八考 理想の国はあるのか
第九考 どっちにしろ幸せだ
第十考 唯一無二の価値はないか
第十一考 人知の及ぶ範囲
第十二考 飢える贅沢
第十三考 本音という作り話
第十四考 右向け、左!
第十五考 師弟関係
第十六考 俺の絵は売らない
第十七考 爆発前夜
第十八考 目に見えないこと
最終考 くそジジイとくそババア

どの項目も単に批判や問題提起をするだけでなく、きちんと北野武さんのモノの見方・捉え方、考え方を出して、具体策を提示しているところは流石ですね。

しかも、いちいち「ご尤も!」と思うくらい。

とは言っても、この手の内容を無名な人間が騒いでも何も変わらない訳で、北野武さんのように実績も経験値も半端なくて、且つ、今もなお現役として活躍し続けている方が発信していることに意味があるんですよね。

最近では、「好きな仕事がしたい!」どうこうとか、「やりたいことがー」云々とか、色々と相談を受けることも多いのですが、そんな時はこの本を手渡して「まず、これ読んだらイイよ!」って感じですね!笑

一般人が同じことを語るより、北野武さんに語ってもらった方が、そりゃあ影響力が違い過ぎますからね。

これを読んだ上で、どんな相談になるのか?は、その人次第ですが、少なくとも、浮ついた状態だったのが地に足を着けて考えられるようにはなります。

それくらい、超現実的な内容が書かれていますから。

第六考の「夢を売るバカ、探すバカ」は、タイトル見た瞬間に笑ったけど…

最近なんか、起業したい云々とかがブームなのか何なのか、誰でもかれでも起業起業っていう雰囲気だけど、それを見ているからこそ、この内容はそんな人たちにも読んで欲しいですね。

あとは、第十三考の「本音という作り話」なんていうのも、「あぁ、これ、ほんとそうだよな」と思いまくりでしたね。

普段、使っている「本音」という言葉は、まさに、言ってみれば「建前」なんですよね。

それをズバッと!笑

本質と言えば本質を突いている内容ですが、そもそも「本質って何よ?」って話になると論点がズレるので割愛しますが、至極真っ当なことが書かれています。

最近流行りの成功哲学系の本とかセミナーとかよりも、よっぽど大事なことが書かれていますね。

個人的に一番響いたのは、北野武さんが「礼儀」を何よりも大事だと考えているということ。

人間社会で生きている以上、本当に、この「礼儀」さえしっかりしていれば、後は何とでもなるんですよね。

逆に、それが出来ていないのが普通な世の中になってしまっていることは憂うべきこと。

少なくとも、自分の家族や関わる人の間では、この「礼儀」を大事にしたいし、それが当たり前でありたいね。

この本は、色々と情報が溢れている世の中で生き辛く、息苦しくなっている人には、是非是非読んでみて欲しいし、夢云々を掲げてその気になっている層にも届いて欲しい一冊ですね。

超思考(幻冬舎文庫)

ということで、関心がある方は是非読んでみて下さい。で、読んだ方は是非コメント欄で感想を教えて下さーい!

コメント

  1. hikkyusanhikkyusan より:

    東郷一慶さん> 早速ゲットされたんですね!「人生はスポーツじゃない。喧嘩だ。」のくだり、同じくヒットした部分です!賛否両論が生まれる本だと思いますが、多くの人に手に取ってもらって、自分の見解を持っていって欲しいと思います。

  2. 東郷一慶 より:

    素晴らしい本をご紹介いただきありがとうございます。

    すぐに、近くのTSUTAYAで購入しました。

    早速、本の感想をブログに書きました。

    メルマガでいつも紹介している本は、メルマガ経由で購入させてもらいました。

    裏メルマガ、いつも楽しみにしています。

    ありがとうございます。

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